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突然の下血!原因は何!?おしりから出血してしまった時の対処法とは

お尻でバツをつくる女性

おしりから出血したら

いつもどおり、トイレに入ったり、朝下着を替えたりした時に、下からの出血があったら…。「いったい自分の身体に何が起こっているのか」と不安になりますよね。

今回はいきなり、おしりからの出血(下血)があった場合に考えられる原因やその場で行うべき対処法を解説していきます。

結論から言うと、痔などの持病の自覚がないにも関わらず、急な下血があった場合はすぐに内科や肛門科の受診をする必要があります。

まず、第一に「出血が起こった際には慌てずに行動する」ということを、まず第一に覚えておきましょう。冷静に対応することが一番大切であるということを初めにお伝えしておきます。決して自己判断を下さず、専門医による診療を受けるようにしましょう。

下血の原因

ウイルスのイメージ

まずは下血が起こっているということは、口から肛門までつながる消化器官の中のどこかで出血が起こっているということです。

どこで出血が起こっているかは下血時の色でおおよその推測を立てます。緊急性が高いと言われているのが、「黒い下血」の場合です。胃からの出血の場合、黒く固まったような便(黒色便)が出ることがあります。胃潰瘍など胃に深刻なダメージが起こっている可能性があるため、一刻も早く病院での診療、および、しかるべき治療を受ける必要があります。

本来の血の色のままの赤い下血が起こった際には、大腸でのトラブルを疑います。そのほか、肛門周辺にできた痔による出血が起こっているケースもあります。痔の自覚症状がない方であっても、身体の内側にできている場合もあります。

特にいきなり下血が起こった際は、焦りや不安が大きいこととは思いますが、まずは自身の下血の様子を確認し、診療時に医師に伝えるようにしてください。

また、下血と同時に身体に他の症状を感じているかどうかも伝えるようにしましょう。特に気をつけたいのは腹痛や熱などの症状が起こっていないかという点です。感染性胃腸炎の場合は、こうした症状を併発する場合があるため、要注意です。

感染性胃腸炎とは、細菌やウイルスが原因で起こる胃腸炎で、キャンピロバクター菌やO-157などの細菌が原因で引き起こされる場合は下血などの症状が起こることもあります。(ウイルス性の胃腸炎の場合は出血することはまれです。)

ウイルス性のものではノロウイルスが原因で引き起こされるものなどがあり、激しい腹痛や下痢が特徴的です。日本でも毎年特定のシーズンに流行しています。

お子さんやご年配の方がこうした感染性胃腸炎にかかると、重症化して、命に関わることもあります。もし、ご家族で上記のような症状がみられる場合は早急に病院での診療を受けるようにしてください。

次に考えられるのが、ポリープや大腸がんによる下血です。ポリープは自覚症状がない方も多いのですが、内視鏡検査でポリープが見つかった場合は、切除を行ない、その後も定期的な検診が勧められています。ポリープの中には悪性腫瘍、いわゆるがんである可能性もあるため、早めの検査が鍵となります。

大腸がんは、早期ではほとんど自覚症状がなく、ある程度進行した段階で、下血や便秘、血便(便に血液が混じった状態)、下痢、腹痛などの症状が現れます。病状によっては、腸閉塞(イレウス: 腸内にある食べ物などが止まってしまう病気)を引き起こすこともあります。腸閉塞は放っておくと組織が壊死してしまい、腹膜炎などの重篤な症状につながってしまう可能性もあります。

下血が出た段階で、一刻も早く検査が必要なのは、下血よりもさらに危険な状態に陥るのを防ぐためなのですね。

特に大腸がんは日本でも40代後半から罹患率が増加しています。(欧米化した食生活や生活習慣の乱れが原因の1つとして考えられています。)決して他人事とは考えずに、早め早めの検査を受けることが推奨されています。

その他に考えられるケースとしては、大腸憩室(だいちょうけいしつ)からの出血です。便秘気味の人に多いと言われており、近年では、大腸の中でも「S字結腸」からの出血が多いと言われています。日本においては高齢化や食事の欧米化に比例して、憩室出血と診断される患者さんが増えてきています。

下血の症状チェック

トイレットペーパー

下血の際に、どのような病気が考えられるかについて説明しました。それでは、実際に血便が出た時に「量が多いとはどれぐらいなのか?」、「救急車をすぐに呼んだほうが良いのか?」などの疑問をお持ちの方に、下血の症状チェック方法を紹介したいと思います。

・下血の量 
まず下血の量ですが、これは人によって異なってきますし、同じ病気でもその重度によって出血量が変わってきます。

例えば、通常の便に少し血が混ざっている程度であれば、肛門周りからの出血である可能性もあります。便器が真っ赤になってしまうほどの下血が繰り返し起こる場合は、早急な受診が必要になってきます。

・下血の色
下血の色については前述した通り、血が黒く固まったような下血か、赤い血の下血かを必ずチェックするようにしましょう。血が黒く固まるのは血液が胃酸に反応するためです。

また、胃や上部の消化器官の出血が原因で下血が起こっている場合、吐血も同時に起こることがあります。

もちろん、色だけでは正確な出血箇所は分からないため、病院では内視鏡検査などで、患部を発見してから、適切な処置を検討しています。

・痛みのある場所
痛みのある場所が肛門の周囲であれば、痔の可能性を疑います。腹痛を伴う場合は胃潰瘍や感染性胃腸炎など、一刻も早く治療を施す必要がある可能性もあります。下血の前後での体調の変化などはできるだけ細かくチェックし、受診時に伝えるようにしましょう。

下血になってしまった時の対処法

病院

いざ、下血が起こると、焦ってしまい、どうして良いか分からなくなってしまうかもしれません。しかし、まずは、自身の身体の様子をチェックして、冷静に対応するようにしましょう。

・急な下血に役立つ応急処置
急に下血が起こった際、出血が続く場合はすぐに救急での診療を受けるようにしましょう。便に血が少し混ざっていて、痛みが強くないようであれば、翌日に受診をするようにしましょう。しかし、食事には注意をし、できるだけ脂っこいものなどは控え、水分をしっかりと摂ることを心がけてください。もちろん、可能であれば下血があったその日に病院へ行くのがベストです。

・受診は何科?
おしりからの出血の場合、「どこで診てもらえば良いか分からない」と感じている方は多いかもしれません。基本的には消化器内科や肛門科で受診をするようにしてください。

また、下血の量が多い場合や、痛みが強くそのまま生活を送ることが困難であれば、緊急外来にて治療を受けてください。

まとめ

おしりからの出血は、出血している箇所が自分では分からないことが多く、不安や焦りを感じてしまうことと思います。しかし、下血は身体からの重要なサインのため、しっかりと下血の様子や、体調をチェックしておく必要があります。

下血の原因を特定するには、今回説明した通り、内視鏡を用いて患部を直接観察する必要があります。そのため、内視鏡検査の実績が豊富な病院で診療を受けることも大切です。

下血が出ているということはすでに身体で何らかの異変が起こっているということです。そのため、できるだけ定期検診でポリープの有無をチェックするなど、日常的に予防を行うことが理想です。

肛門治療

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